風俗をはじめる前①
ブログを書き始めるにあたって、どこから話していこうか迷ったのですが
少し遡って大学を卒業したあたりから書き出して行こうと思います。
私が生まれた県は北陸にあり、大学卒業まで地元を離れて生活をしたことがありませんでした。
特に地元に愛着があったわけではありませんし、むしろ人付き合いが得意でない私にとって田舎ならではの干渉的な人間関係には嫌悪感を覚えることも多かったです。
しかし、私は就職先も地元で探し内定を貰って働き始めることになります。
理由の一つとしては、金銭面の余裕がなかったことが上げられます。
多額の奨学金を借りていたこと、県外で一人暮らしをする為の資金がなかったこと等…様々な理由がありました。
上記のことも含めてですが、自分の家が裕福でないことは言わずもがな理解していたので
地元で就職することは私にとって「当たり前」に思って生活していました。
今思えば、あの頃の私は自分の意思で何かを決めて行動する勇気がなかったんだなと感じています。
むしろ、したいこともなかったんでしょう。
誰かの言う通りに動いていれば楽だし、あとで自分が後悔しても人のせいにできます。
けれど自分で考えることを辞めた途端、人は人でなくなってしまうように思います。
流され生きてきた私が、目を覚ますきっかけとなったのが就職でした。
結論からいうと、私は新卒として入社した会社をわずか半年たらずで、唯一の同期と退職をします。
職種的に多少なりともサービス残業や、プライベートの時間が少なくなることは覚悟していましたが、体力的にも精神的にも追い詰められていきました。
同期は一人しかおらず、私の退職の決めても同期からの「辞める」の一言でした。
励ましあっていた同期の存在は私にとって唯一の光でしたし、一人で仕事を続けられる忍耐力と強さはあの時の私にはありませんでした。
退職先の会社と揉めにもめ、ようやく手続も終わった頃、季節は初夏に変わっていました。
この頃、私はあることで悩まされていました。
不眠症です。
働いていた頃から症状として自覚はあったのですが、会社との退職についての話し合いが長引いたことが負担となり悪化していました。
全く寝れない日々が続き、次の仕事も探さなきゃという焦りから負のループになっていたように思います。
そんな生活を1ヶ月半続け、もう夏は終わりを迎えようとしていました。
今年の夏は何の思い出も作れなかったという私に、とある友人から「関西へ旅行に行かないか」と誘われます。
誘ってくれた友人は大学からの付き合いだったのですが、仕事を辞めてから相談にのって貰っていました。
旅行も私の気分が晴れるよう、誘ってくれたのだと思うと本当に心の底から有難く思いました。
体調の不安はありましたが、せっかくの誘いに乗りたい気持ちと久しぶりの旅行に胸が踊り、二つ返事で関西旅行が決定しました。
それから二週間も経たずに私達は関西のとある土地へ旅行に行きます。
この頃はまだ自分が関西に住み、風俗を始めるなんて思いもしませんでした。